良く胡蝶蘭をギフトで頂くという方でも、なかなか咲き終わった後にもう一回育てて
花を咲かせてみようとされる方は少ないかもしれません。
でも、ちょっとした知識でもう一度咲かせることは十分に可能です。
今回は、育て方のポイントはとりあえず置いておいて、ありがちなトラブルを取り上げます。
胡蝶蘭を育てる中でのトラブルはいろいろありますが、「葉焼け」も起こしてしまいがちなもの。
致命的なところまでは至らなくても、胡蝶蘭の観賞価値はお花だけではなく葉も含めて、
というところがあります。せっかくのお花が綺麗でも葉焼けを起こしていると
自然と気になり、目線や意識はそちらに向いてしまいがちです。
胡蝶蘭の見栄えだけでなく、花の元気にも影響しますので是非避けておきたいトラブルです。
胡蝶蘭が葉焼けするとこのような感じになります。原因は強い直射日光であることが多いです。
左下の葉が焼けているのと、その上の葉に穴が開いているのが分かります。
胡蝶蘭の生産地でも、ビニールハウスの中で育てる際には
ハウスのビニールの枚数を調整して、胡蝶蘭への日射の程度をコントロールしています。
とにかく、直射日光を当てないようにするのが大切です。
家庭であればカーテン越し、事務所ではブラインド越しなどがいいでしょう。
ガラス越しでも直射日光と同じ強さになりますし、屋外でも直射日光に当てるのは避けましょう。
胡蝶蘭が葉焼けを起こすほど日光に当たったのが上の写真ですが、この例では2種類の葉焼けを起こしています。
1つ目は胡蝶蘭の葉にぽっかりと空いたこの穴。
パッと見は虫食いのようですが、実はこれも1つの葉焼けです。
これは、水やりの時に葉が成長する芽の部分に水が溜まり、
溜まった水がレンズの役割を果たして、日光が当たった葉の部分の細胞を破壊します。
破壊された細胞を持ったまま胡蝶蘭の葉が成長した結果、
ご覧のように穴がどんどんと大きくなってしまい、虫食いのような穴になってしまいます。
これも葉焼けとは意外ですが、起こってしまいがちなことです。
水を胡蝶蘭の葉の中心部分に溜めないこと、直射日光に当てないことが回避策です。
もう1つは見ての通りのいわゆる葉焼けです。この例では胡蝶蘭の葉の多くの部分に
広がってしまっているのでかなりの強さの日光が当たった形跡があります。
このように、胡蝶蘭の観賞価値を下げてしまう葉焼け。
焼けた部分は切除するしかありませんので、まずは予防が大事。
特に春から初夏からの強い日差しには注意しましょう。