いつも鮮度抜群の胡蝶蘭を産地直送でお届けしておりますが、これも生産農園との
直接の関係があるからこそ。今回は、胡蝶蘭の生産に特化した農園からのレポートです。
時折、生産農園を訪れて胡蝶蘭生産の状況や新しい品種の情報など
いろいろと情報交換しています。
胡蝶蘭の生産農園を訪れると、いつもたくさんの胡蝶蘭が出迎えてくれます。
季節により需要の変動はあるものの、年間を通じて一定のお祝い需要がある胡蝶蘭。
いつでも鮮度の高い胡蝶蘭を出荷できるように開花させています。
「高級品」のイメージが強い胡蝶蘭ですが、これだけずらりと並んでいるのを
目の当たりにすると毎回圧倒されてしまいます。
このビニールハウスは開花した胡蝶蘭を置いていますが、いつもいくつかのハウスを
渡り歩かせて頂き、いろいろな生育状態の胡蝶蘭を見せて頂いております。
本日は、開花にいたるまでのプロセスをほんの一部ではありますがご紹介いたします。
こちらのハウスは苗ばかり置いています。
主に台湾を中心とした海外で育てられることが多い胡蝶蘭の苗。
一定の大きさまでは台湾で育てられ、日本に輸入されてくることが多いようです。
ハウス内は冬場でもかなり暖かく、熱帯に近い環境で日差しも浴びてぐんぐんと成長します。
花芽を伸ばす準備ができるくらいの大きさまではこの胡蝶蘭の苗専用のハウスで育てられます。
あるタイミングで、「5ヵ月後の開花」を目指してスイッチを入れます。
このスイッチを入れてから出荷までの期間はほぼ正確に予測できるため、
開花の時期の出荷量に合わせてスイッチを押す苗の数を決めるわけです。
胡蝶蘭の生産(出荷)量はこのようにコントロールされていたんですね。
もちろん、苗の数にも限りがありますので、どのくらいの苗を用意するかというところから
生産計画はスタートしていることになります。そのキャパシティ内で日々、開花に向けて
いつ、どのくらいの本数を準備するか決めていくわけです。
これは生産農園による胡蝶蘭の出荷計画(予測)によります。
大きく需要を見誤るわけにはいかないため、重要な判断となります。
ところで、胡蝶蘭を開花させる「スイッチ」って何?という疑問が当然残りますが、
一言でいうと「管理するハウスの温度」を変えるということになります。胡蝶蘭はその特性から
気温が下がってくる時期に花芽を伸ばして開花が進むという反応を起こします。
この特性を活かしているんですね。
花芽が伸びるとこういう状態になります。
細い花芽が勢いよく伸びてきているのがよく分かります。
さらに花芽が伸びてくると形状を整えるため支柱を付けます。
そしていよいよ、ツボミが付いて開花の時期を迎えます。
下の写真でもチラホラと開花が始まっているシーンが見て取れます。
さらに開花が進みました。後は鉢に移す仕立ての作業を行います。
よく見かける、胡蝶蘭ギフトの姿に近づいてきました。
大きさの揃った1本ずつのポットを鉢に寄せて仕立てています。
胡蝶蘭の独特の美しい仕立てに仕上げるため、丁寧に作業をされていました。
コレで完成!いつでも出荷できます。
以上、苗から出荷直前までの大体の流れをご紹介してみました。胡蝶蘭の生育には、
いろいろな技術があって、水のやり方や日を当てる程度など、経験と勘にもとづいて日々、
仕事をされています。
私たちが日ごろ目にする美しい胡蝶蘭も、こういった努力の賜物なんですね。
いつも、こういった大変なお仕事をされている生産農園をおとずれると、
我々もお客様へのご提案などしっかりやらねば!という気持ちになります。
また、知られざる胡蝶蘭生産の舞台裏をご紹介したいと思います。ご期待ください。